ミャンマーの対外負債 91億米ドル(約1兆300億円)
対外負債の約半分を占める中国の影響力
2018年現在、ミャンマーの対外負債は91億米ドル(約1兆300億円)にのぼり、その約半分が中国によるものであると連邦下院委員会が発表しました。
その内、42億7千万米ドル(約4,825億円)が1988年以前に借り受けたもので、33億米ドルは1988年から1989年と2010年から2011年、15億米ドル(1,695億円)が2012年に借り受けたものです。
ミャンマーのGDPに占める負債の割合は約16%で、中国が最も大きな貸し手で38億米ドル(4,294億円)以上になっており、日本の21億米ドル(2,373億円)を大幅に上回っています。
2016年度から2017年度にかけて、ミャンマー政府は5つの国際機関から14のローン契約を締結しており、いずれも0.01~1.5%の金利による20~40年の長期借入です。
借り入れの使用用途
電力・エネルギー省 : 32.53%
計画金融省 : 23.38%
運輸・コミュニケーション省 : 15.6%
産業省 : 15.1%
農業、家畜、灌漑省 : 7.7%
その他 : 3.1%
防衛省 : 2.6%
この使用用途を見ると、電力・パイプラインなどのインフラを共同開発する中国の影響が非常に大きく、それに伴い中国企業が多くの恩恵を受けているのと反対に、日本からのODAによる日本企業への恩恵は少ない事が分かります。
国民の税金からODAの資金が出されている以上、日本とミャンマー両国が相互に豊かになるように、日本政府がイニシャチブを取り政治・ビジネスの両面から強力に働きかけることに期待します。
データソース:https://www.irrawaddy.com/news/burma/myanmars-foreign-debt-big-picture.html